ロゴは雪の結晶を模したもので、左側は影、右側は光を表現しています。

イラストを描くことを趣味としている友人に描いてもらいました。

そして何故「雪の結晶」という意味を店名にしたのか？についてですが、大きく分けて３つ意味があります。

１つ目：北欧のデザインが好きで店名は北欧の言語にしたいと思い、言葉を探しているなかで言葉の響きが良かったから。

２つ目：「LUMEN」という言葉は照明業界で仕事をされている方なら馴染みがあるかと思いますが、英語では「光束」という意味があり、光の量を表す単位でルーメン（lm）を表す言葉でもある為、店の名前を見た時に「照明関係の店？」と印象を持ってもらえると思ったため。ただ、ルーメンという単位を知っている人に限りますが、、、当店がわりとニッチな物を扱っていることもあり、分かる人には分かるぐらいで良い。かなと、、、

３つ目：これが１番の理由と言っても過言ではないのですが、私の好きなデザイナーの1人にフィンランドの照明デザイナーPaavo Tynell（パーヴォ・ティネル）という方がいます。彼は「フィンランドを照らした男」として世界中で活躍をしたフィンランドを代表するデザイナーの1人で、かつ「照明デザイナー」という仕事を確率した先駆け的な存在でもあります。かの北欧を代表する建築家Alvar Aalto（アルヴァ・アアルト）とも親交が深く、多くのプロジェクトで協働した際には照明のデザインを担当していました。

そのパーヴォが作ったプロダクトの中に「Snow Flake」というモデルがあります。（以下写真一部モデル）

この照明を見た時、まず見た目の美しさに感動しました。照明のカテゴリーとしては「シャンデリア」にあたるかと思いますが、一般的にシャンデリアと言えばろうそく型の電球が直接見え、全体にクリスタルガラスが散りばめられて豪華絢爛なイメージがありますが、Snow Flakeは見た目は華やかですがどこか良い意味で質素。その理由は真鍮で統一されたデザインと電球の光源が直接見えないことにあります。

光源は本体下側にあり、あえて直接的に光源が見えないように隠しています。そこから上下に漏れる光が物体に当たることで各々に陰影が生まれ様々な表情を見せてくれます。上方には雪の結晶の形をしたメッシュの真鍮板に光が当たり柔らかな間接光が空間を柔らかく照らします。下方はモデルにもよりますが（Snow Flakeは複数モデルあります）、パンチングで穴が空いているものや直接光が抜けるタイプもあるため、そこから光が漏れることで下方を効率的に照らしたり幻想的な印象を与えてくれます。

この照明を知るまで、「照明＝明るさがとれればいい物」という考えだったのが、「照明＝明るさを出すためだけではなく、「光」という実態のない物を様々な形をした物体（オブジェクト）に光が当たることで生まれる陰影は芸術作品と呼べるに相応しい物」という照明に対する捉え方がガラッと変わったキッカケとなりました。

インテリアというカテゴリーの中で「照明」ほどデザイン性、装飾性、機能性、表情、情緒性など多様な魅力を併せもつプロダクトは他には無いのではないでしょうか。

上記のようにパーヴォの作った「Snow Flake」に魅せらたこともあり、「雪の結晶」という言葉を他の言葉でないだろうかと探していた際に「LUMEN KRISTALLI」という言葉を見つけたこともあり、そのまま店の名前にしたというわけです。

世界中には「光のオブジェ」と呼ぶに相応しいデザイン性に富んだ照明が数多くあります。

オブジェと言うと高価で名作と呼ばれているようなたいそうな物と思うかもしれませんが、当店では高価な物だけではなく、無名の物でも純粋に「綺麗だな」「美しい」「癒されるな」などと思える物を私の感覚でセレクトしています。また、誰が、どのような時代に、どのような意図で作った物なのか？ということを出来る限り深掘りし、プロダクトの持つストーリーを伝えていくことをテーマにしています。見た目や機能だけではないプロダクトの魅力をお伝えし、そんなストーリーにまで共感を得て私のセレクトした照明がお客様の手に渡って頂けたならとても嬉しいなと思います。

「国内外の魅力的な照明を多くの方に知ってもらいたい。」という思いから始めた当店でセレクトした商品達が1人でも多くの方に知ってもらえ、届いてくれるよう、これから地道に頑張っていきたいと思います。